視界の端で、光の線が、ひとつ。
「あ、落ちた」
煙草の煙にまみれて、星がまた、ひとつ。
「よく落ちるなあ」
目の前には光のない海。
落ちる風景は、よく見える。
街中では消えてしまって、存在を忘れられる星空。
光を消せば、まだこんなに生きているのに。
「消えちゃうのかなあ」
彼の匂いがする煙草を吸って、必死に繋ぎとめる。
落ちた星のように、忘れられないように。
でもだんだん短くなる煙草は、やっぱり落ちていく星と同じようで。
「また落ちた」
ふと、背後から聞こえた男の声。
「未成年の煙草はダメ。って、原因は俺か?」
振り返って見上げた空には、満点の星空と、大好きな彼の顔。